裸婦餓鬼「みる」
裸婦餓鬼「みる」を、ここにお届けする。
「みる」をテーマに編まれたアンソロジーとなっている。7つの作品が収められている。すべて、この本のために書き下ろされたものであり、この本以外では読むことはできない。
テーマは共通だが、その料理の仕方はさまざまだ。恋人が恋人を「みる」視線、憧れの人を「みる」思い、家族を「みる」愛情、世界の層を「みる」戦い……。「みる」ための道具も、あなたが今この文章を読むために開いている目だけではない。望遠鏡、鏡、盲目端末……。「みる」という言葉を口火にスパークした想像力のすべてがこの本には収められている。
7編すべて、自身を持ってお勧めできる作品となっている。小説を愛するすべての方へ。そして、人や物や事をみることが好きな人と嫌いな人、みられることが好きな人や嫌いな人に、ぜひこの裸婦餓鬼「みる」を読んでもらいたい。
あなたがこの本を開いた時、いったい何を「みる」ことになるだろうか。
裸婦餓鬼「みる」編集長 安部絢稀 拝